私は高校生の頃から、外国の人と接するような仕事をしたいと思っていました。それから、大学に進学して、あるアメリカ人の友達に日本語を教えて欲しいと頼まれたことがありました。その時は軽い気持ちで引き受けたのですが、いざ教えてみると全く上手く教えられずとても悔しく思うと同時に、教える事の楽しさも味わうことができました。私はこの体験がきっかけで、日本語教師を目指すようになりました。
日本語教師養成講座に通っていた頃は、教授法や言語学など様々なことを勉強しなければならず苦労しましたが、最も大変だと思ったのは、「日本語」の勉強です。それまで何気なく使っていたことばを「日本語」として見つめ直し、どう教えるか考える。「人にわかりやすく教えるということがこんなに難しいとは・・・」と気づかされました。ちなみに、これは今でも苦心していることです。
日本語を教えていて躓いた、困ったことは、授業中生徒から不意に来る質問です。言葉の使い分けや似通った文法の違い、もちろん授業に臨む前に準備をしていくのですが、すぐに答えられない質問もあります。そんなときは、質問を一旦持ち帰り、自分で調べたり、他の教師に相談したりしながら解決していています。
外国人が学生ということで、文化も違えば、考え方も違います。様々な習慣や文化に関する話などをすると、学生から日本との違いを聞くことができます。自分が知らないような話を聞けると、とても新鮮ですし、学生と意見を交換することもできて楽しいです。また、個性的で明るい性格の学習者もいるので、そんな人達と話すとこちらも明るくなって、楽しくなります。
まず、長く生徒と付き合っていくと、生徒の上達ぶりを感じることができます。最初全く日本語が話せなかった学習者が、半年も勉強すると、びっくりするほど会話できるようになります。そんな学習者と日本語でコミュニケーションが取れた時、何ともいえない達成感の様なものを感じることできます。
また、勉強と授業を重ねるにつれて、自分が成長しているのを感じるときがあります。例え同じ内容の授業でも、前回したときと違ったやり方、教え方を思いついたりすると、うれしく思うときもあります。こういった点が、日本語を教える上での魅力かと思います。
日本語教師になるための勉強は大変かもしれません。また、外国人と接すると、文化の違いゆえに、様々なトラブルが起こって困ることもあります。ですが、教室では逆に学習者に教えてもらうこともあったり、学生と冗談を言って笑い合ったりと、楽しいこともたくさんあって、やりがいも感じられる職業だと思います。これから日本語教師を目指したいという方、ぜひ一緒に頑張りましょう!