日本語教師の田中です。
日本留学試験(EJU)対策・「読解」の授業でのこと。
私が担当しているクラスはネパール人学生が多数を占めるクラス。EJUの読解問題をご覧になったことがある方はご存知だと思いますが、漢字にフリガナはほとんどなく、非漢字圏のネパールからの留学生たちは悪戦苦闘。
クラス内でも各学生の学習量(というより努力しているかどうかなのですが)が異なるため、「意外に読めている!」と思う学生がいる一方で、「全く読めていない…(汗)」という学生も。
漢字を見れば意味が分かる(何となくかもれませんが)という学生もいますが、音読み・訓読みの区別もなく、「水」という漢字を見れば「みず」と読み(「すい」とはすぐに読めない)、「恐」という漢字を見れば「こわい」と読んでしまう(「きょう」という読み方を知らない)、といった具合で、「水泳」を「みずおよぐ」と読み、「恐怖」を「こわい???」と読めずに語尾を濁してしまうことも。ひどい場合は漢字部分を飛ばしてひらがなだけを読む、な~んて学生も。
しかし、NILSでは数年前から非漢字圏の学生に対する漢字教育に力を入れ始めました。来日して2~3ヶ月しか勉強していない欧米やネパールからの留学生がすらすらと漢字を書いている(筆順が間違っていることはありますが)のを見てビックリ!完璧にとはいかないものの、漢字の読み書きができる学生が増えてきたのを実感しています。
NILSの学生たちは1年間で日本の小学生が学習する漢字とほぼ同じ数の1,000字前後を勉強します。日常生活でも必ず目にする漢字。書くのは大変でも、読める漢字はどん
どん増やしてあげなければなりませんね。