スタッフブログ

2012年10月12日

スイッチを「入れる」

日本語教師の山内です。

長年使っていることばですから、日本語のことはよく知っているつもりでしたが、学生に質問されて初めて、意味をよく知らないで使っていることに気づかされます。

 初級の授業で、「スイッチを入れる」を教えたとき、英語圏の学生が、「それは違う。スイッチをつけるでしょう?」と質問を受けました。

「入れる」という動詞の意味が、「スイッチ」に結び付かないようです。

私も、なんで「入れる」を使うのか、とっさには説明できません。「スイッチを入れる」と子どもの頃から使っていて、疑問に思ったこともありませんでしたから。

説明に困って、和英辞典で、「入れる」を引くと、最後の方に「機能させる」という意味で、「スイッチを入れる」=throw the switchと書いてありました。それを学生に見せると、「そうかそういう意味で使っているのか」と非常に納得してくれて、ほっとしました。

 答えられない時は冷や汗ものですが、学生の質問は歓迎しなければと思います。

学生の質問のおかげでまた少し日本語の知識が増えたし、次回同じ質問を受けたときは完ぺきに答えられると思うからです。