NILS日本語教師の下川です。
今朝カナダ人の留学生Rさんから嬉しいサプライズがありました。
突然「先生、どうぞ!」と差し出してくれた箱にビックリ!中には色鮮やかなケーキやゼリーがいっぱいに詰まっていました。「?!???」の私に「先生!今までのお礼です」とRさん。
「甘い物に目がない」私。美味しそうなデザートに大喜びしたのはもちろんですが、ケーキの箱の中にはRさんの“気持ちが詰まっている”と思うと、その喜びが倍増しました。
Rさんは入学当初、誰に何を教えられても素直に受け入れることができないタイプで、教師全員が頭を抱えていました。
●授業のときに
Rさん:先生、コーラス練習はしません。意味がないです。(他人の発音につられるから)
●テストのときに
T :国で日本語を勉強しましたか。
Rさん:「国」ってどこですか?アメリカ?フランス?カナダ?全然分かりません。(「あなたの国」と明確に書かれていないのが不満、、、)
こんなひねた(?)学生はそうたくさんいませんから、どの教師も対応に苦慮してしまいました。まだ経験の浅い教師たちはこんなとき、先輩教師の方々にアドバイスをもらいながら、Rさんとの駆け引きのテクニックを考えました。
すると、2ヶ月ぐらい経った頃からでしょうか、Rさんの表情や言動が少しずつ穏やかになり、結果「ケーキのサプライズ」までたどりついたのです。
Rさんとの「バトル(?)」は参考書を読んだだけで指導法が身に付くものではない、ということのよい例です。ケーキをいただきながら、今回は逆にRさんから鍛えられたんだなぁ、、、と感無量でした!