こんにちは。日本語教師養成講座ニューヨークアカデミー福岡大橋校の緒方です。
今日はクイズからスタートです!
以下は何と読むでしょうか?
其々・偶々・然々・限々・温々・片々
これらのように繰り返す言葉は畳語(じょうご)と呼ばれます。
言葉を繰り返すことによって、複数あることを示したり、意味を強めたり、動作などが反復していることを表現します。
さて答えは、左からそれぞれ、
たまたま・しかじか・ぎりぎり・ぬくぬく・ひらひら
となります。
つい音読みして、然々→ゼンゼン、限々→ゲンゲン、なんて読んでしまいそうですよね(^-^;
日本語には多くの畳語が存在し、この他にも、年々・人々・国々など畳語をあげようとするときりがありません。
畳語は、畳む=ものを折り返して重ねることが由来だそうです。ですから、同じ漢字を続けて「其其」のように書いてもいいのですが、一般的には「々」を使って書かれます。
では、この漢字を繰り返すときに使用する「々」の読み方って何でしょうか?
以外と使用頻度が高い「々」ですが、単体での読み方が分からなければパソコンやスマホの入力や他の人にこの字を説明するときなど困りますよね。
実は、「々」は記号なんです!!ですから漢字としての読み方はありません。
「々」は日本語表記で使用される特殊記号の一種ということです。
よって、入力変換の際には変換可能となるワードを入れるしかありません。
そうです、「おなじ」や「くりかえし」というワードを入力して変換するしかないんです。
昔これを知らなかったので「次々」などと打ち込んで、「次」の字を消したりして入力していました(;’∀’)
「々」はJIS漢字コードの中では「繰り返し記号」と呼ばれています。またこの記号の呼び方には「ノマ」又は「ノマ字点」というのもあり、これは「々」がカタカナの「ノ」と「マ」を組み合わせたものに見えるからだそうです。
以前授業で思わず笑みがこぼれるようなことがありました。
「町」や「山」や「国」など複数にしたときのいい方を勉強していて、「木は?」と質問したら、「林(はやし)」と答えた学生がいました。
確かに木を二つ重ねると林ですよね。頭の柔らかい発想に思わず笑ってしまいそうになるのを抑えて、「そうですね!でもここではこれは木々(きぎ)になります」というしかなかった記憶がよみがえりました。
では、また次のブログでお会いしましょう!