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2022年5月30日

漢字はパーツの組み合わせ!

こんにちは。日本語教師養成講座ニューヨークアカデミー福岡大橋校の緒方です。

今日は漢字について思ったことを書いてみます。

漢字を使わない国からの留学生にとって漢字の学習は大変なことだと思います。

日本語には「ひらがな」「カタカナ」「漢字」の3つの表記があるためこれらを並行して覚えない限り日本語での読み物は読めません。

日本語学校ではまず「ひらがな」「カタカナ」を学習し、その後簡単な漢字から学習していきます。

では、学生はどのように漢字を覚えているのか…。
もちろん「習った漢字をたくさん書く」というのが王道ですが、それに加えて習った漢字をパーツと捉え、そのパーツを組み合わせてまた新しい漢字として記憶しているようです。
パーツが増えれば増えるだけ複雑な漢字にも対応できるというわけです。

漢字の授業をしているとき、「男」と板書すれば「た」と「ちから」と学生から声があがり、「多い」では「タ」が二つだという具合です。
前者は漢字二つの組み合わせ、後者はカタカナ二つの組み合わせです。

私自身はこのように覚えた記憶がなかったのでとても新鮮に感じました。

日本人の子供は毎日大量に漢字を書くことで文字を記憶していきます。
小学生の間は習った漢字をノートに何十回、何百回と練習しますよね。私の子供の頃は毎日の宿題の中に必ず漢字練習帳が入っていました。とにかく何回も書くので手が書き方を勝手に覚えてくれたようです。
ときどき簡単な漢字がいくら思い出そうとしても出てこない時があり、そんな時は手元を見ずに、手だけに全てを任せます。すると手が勝手にすらすらと書いてくれます。
視覚としての認識より体の反応が記憶を呼び戻すという感じでしょうか。不思議ですね♪

皆さんもそんな経験ありませんか?

日本人の子供だけでなく留学生にとっても漢字を書くときに重要なのは以下の3つです。

・書き順
・漢字のとめ、はらい、はね
・文字のバランス

書き順は一番早くきれいに書ける方法です。書き順を守ると運筆に無駄がなく文字が書きやすくなります。
また同じ形は同じ書き順でというルールがあるので文字が覚えやすくもなります。
書き順は「上から下」「左から右」が基本ですが、初めて漢字に触れる留学生の中には、下から上や好きな場所から書き始めることもあるので、指導の際には注意が必要です。

とめ。はらい、はねや文字のバランスはきれいな文字を書くためには必須です。
書道ではとめ、はらい、はねがあってこそ美しい仕上がりになります。

文字のバランスを整えるには漢字練習帳が一番だと思います。
マスの中に納まるように書くと大きさが整います。またマスの中にさらに点線で仕切ったマスのあるものを使うと、どこに何を書くのかはっきりとわかるので文字のバランスが整います。バランスのいい文字は読みやすいです♪

漢字の学習には根気が要りますが留学生の皆さんには頑張って学んでもらいたいです。