日本語教師の渕田です。
みなさんは、「フィラー」ということばをご存知でしょうか?
あまり聞きなれない言葉だと思いますが、これは会話の中で使われる「あのう」や「ええと」、「なんか」、「まあ」などの表現のことです。
これがなくても意味は通じるのですが、会話を円滑するためには欠かせないものです。
さて、このフィラー、実際の教室での指導でも取り入れられています。
より自然な会話ができるようになるため、フィラーを入れながら練習していくわけです。
(実際はフィラーを使うこと以前に、会話が棒読みになったりする人がいるので、こちらもしっかり指導しないといけませんが)
先日、レストランの店員との会話を練習していたときのことです。
客: 「すみません。今、空席はありますか?」
店員: 「申し訳ありません。ただ今満席でございます。」
私は店員の発話の際、困った表情をしながら「スーッ(息を吸って)、申し訳ありません」と発話しました。
「本当に困った、すまない」という気持ちを伝えたかったんです。
学生たちにもその気持ちが伝わったようで、ある人は「日本人はそんなふうに話すことが多いですよね」と言っていました。
その後、みんなは店員になりきって練習し、店員の「申し訳なさ」がうまく伝えられるようになっていました。
フィラーは何気ないものですが、うまく使いこなせるようにさせたいものです。
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