日本語教師の矢野です。
学生からの質問の中にはこんなものがあります。
「○○(この○○は中国語だったり英語だったり)は日本語で何ですか?」
初級でも勉強する表現だし、実物を手に持って「これ」と言えば実用的だし、便利は便利なのですが…
その○○を知らないと答える術がありません。
そんな質問を受けた時にはこう返しています。
「自分が知っていることばで言うことはできないか、考えてみてください。」
すると、学生も一生懸命考えます。教師側もフォローを入れつつ、やり取りを進めていくと勉強した表現を使ってきちんとした文になるのです。
そして、ここぞとばかりに学生に言うことがこれ。
「勉強したことだけで十分言えるでしょう?難しい言葉をそのまま訳して使うのではなく、知っている言葉でどうにかならないか考えてくださいね。」
実は、私が留学中に言われた一言です。それを受けて、その時は
「パソコンの修理はできましたか?」を「パソコンはどうですか?」に変えて、修理を進めてもらいました。
日本語教師を目指す皆さんの中には留学や海外生活がきっかけで、という方も多くいらっしゃると思います。外国語におけるつまづきは、きっと学生への指導に役に立つと思いますよ。