こんにちは。日本語教師の宮﨑です。
今年も新入生が来日しました。彼らは今から2年間、日本で勉強することになります。さぞ期待と不安が混じっていることでしょう。
彼らの生活のサポートも私たちの仕事です。新入生が来日するにあたって、私たちも様々なことをします。彼らの住む場所、備品の手配、市役所の提出書類の準備、名札、テキストの準備等です。これらは春休みに行うので、春休みと言えど、教師は多忙な日々を送っていました。
来日後は、新入生に対してオリエンテーションを行います。学校のルールなど、彼らが守らなければならないルールについて説明します。これまで彼らが生活してきた環境ととは大きく異なることもあり、慣れるまでに非常に長い時間がかかりますが、根気強く指導していかなければなりません。
次に、生活についてです。近隣の方に迷惑をかけないこと、ごみの出し方、また、電化製品の使い方など。自国のルールと日本のルールは違うことも多く、慣れるのは難しいものです。ゴミ出しのルールがない国の学生にとって、ごみの分別はすぐには覚えられません。また、初めて目にする電化製品もありますね。
それから、学校のカリキュラムについて説明します。どの教科書を使用するのか、どんな勉強をするのか、何のための授業なのか、宿題についてなどです。自国の学習方法とは違うので、学生と一つひとつ確認していきます。
そしてもう一つ大切なのがプレースメントテストです。学生は来日前に日本語を勉強してきます。しかし、国での学習も日本語学校で勉強したり、自分で勉強していたりとバラバラですし、学生によってレベルが違います。それをプレースメントテストでチェックするのです。そのプレースメントテストの結果で、クラスを決めます。
クラスが決まったら、さぁ授業です。基本的にどの学生も、「あいうえお」から勉強します。国で文字の学習をしてきていますが、国での学習は、現地の人(ネイティブ日本人ではない)が教えているので、間違った形で文字を覚えたり、きれいに発音が出来なかったりするのです。きれいに話せないと、何を言っているかわからないので、発音は大切です。また、ひらがなは大丈夫でも、カタカナを覚えていない学生も多いので、カタカナも学習していきます。
新入生が来日して1か月余りがたちました。新入生は日々忙しく過ごしています。毎日新しいことを吸収しています。これからの日本での2年間、しっかり学習して、来日したときの気持ちを忘れずに自分の目標に向かってがんばってほしいものです。