こんにちは。日本語教師の枝村です。
先日、ライセンスアカデミー主催による日本語学校と大学・専門学校の研究会が行われました。毎年5月に行われ、今年で3回目となったこの研究会には福岡や佐賀にある日本語学校の教務主任や進学担当者と関東・関西・九州の大学・専門学校の広報や入試の担当者が集まり、留学生の進学についていろいろな情報交換が行います。
今年のテーマは「日本語学校が考えるいい学生と大学・専門学校が考えるいい学生とは」というものでした。留学生を進学させる側と受け入れる側で認識の違いがあれば、進学がうまくいかない場合も出てくるので、このような研究会が必要となってきます。年を追うごとに研究会への参加校も増え、今年は日本語学校と大学・専門学校合わせて40校ほど参加しました。3時間ほどの会の中では、
〇出席率は?
〇入試の際にどこを重視している?
〇日本語能力試験や日本留学試験を受験させる?
〇成績をどう見る?
などなど、「いい学生」をテーマとしていろいろな意見が出されました。
多くの大学・専門学校の先生が就職まで視野に入れた指導をされていること、そして、そのために日本語学校在籍時から就職を念頭においた指導を望んでいることがよくわかりました。
私は進学担当として、数多くの大学・専門学校の広報や入試担当者とお話しをする機会が多いのですが、一度に多くの大学・専門学校の意見を聞く機会はほとんどないので、各大学・専門学校によって考え方の違いなどを比べることもでき、貴重な時間となりました。また、普段は他校の日本語教師と交流がなかなか作れない中で、多くの日本語学校の先生の意見を聞いたり、情報交換ができるのはとてもありがたいことです。どうしても同じメンバーで教師の仕事をしていると固定観念が生まれてしまうことになるので、そんなときに他の学校の先生とお話しできるのはすごく刺激になります。
このように日本語学校単独ではなく、日本語学校全体として、さらに大学・専門学校も含めて留学生を日本に受け入れ、進学させ、就職させていくことを考えていくことはとても大事なことだと思いました。特に留学生にとっての受験は年々厳しさが増してきており、早めの受験対策が求められています。ですので、今回の研究会で得た情報は教師同士で情報を共有し、学生に還元できるようにしていきたいと考えています。そして、そのためにはどのように進学指導をしていけばいいのか、すでに間近に迫っている受験シーズンに間に合わせられるように頑張っていきたいと思います。