こんにちは。日本語教師の薄です。
初級の授業に入ったとき、
「お湯を沸かすのに使うものがほしいんですが。」
という例文がありました。
私はこの例文を見て
「あれ?お湯を沸かす?水を沸かす?」
と思い、まず『沸かす』を辞書で引きました。すると2つの意味が載っていました(みなさんもご自分で引いてみてくださいね)。さらにインターネット等で調べると、恥ずかしながら私はこの時初めて知ったのですが、このことについて日本語教育の上でよく取り上げてあることが分かりました。
これは『を』の問題でした。『を』には対象目的語の用法と、結果目的語の用法があるので、お湯を沸かすは正しい日本語です。この用法には他に『ホームランを打つ』『料理を作る』などがあります。
自分の使っている日本語が正しいつもりでいて、学生に間違ったことを教える危険もありました。日本語教師として、もっと日本語に敏感にならなければと身が引き締まる思いです。