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2012年3月2日

100%でなければジュースじゃない!

日本語教師養成講座担当の薄です。

今年の夏、地域のお祭りに日本語学校の学生たちと餃子の屋台で参加しまた。その準備のときのことです。

暑い日だったので、私は「冷蔵庫にジュースがあるので好きなだけ飲んでください。」と学生に言いました。しばらくしてある学生が「先生、ジュースはもうなくなったんですか?」と聞くのです。2リットルのペットボトル4本はそんなに早くはなくならないでしょうと思いながら冷蔵庫を開けてみると、やっぱりそこにはジュースが並んでいました。「ここにありますよ。どうぞ。」とその学生に言うと彼は目を丸くして、「これはサイダーだし、そっちはスポーツドリンクですよ」と。引き続き彼は、ジュースと呼ぶのは100%果汁のものだけだと主張するのです。

これは面白いと思って、他の国の学生にも尋ねてみると答えは同じ。ジュースは果汁100%のものにしか使わないとのこと。ここでは日本人の私一人が異邦人でした。

後日調べてみると、日本でも食品表示基準上「ジュース」を使えるのは果汁100%のものだけだそうです。でも日本では日頃清涼飲料水全般を平気で「ジュース」と呼んでいますね。これも実は日本語独特の和製英語のようなものだったんですね。それにしてもジュースやサイダーなど飲み物を厳密に呼び分けているなんて改めて驚きました。

日本語教師が日本語を教えられた出来事でした。