毎年多くの外国人が日本にやって来ます。その目的はいろいろですが、やはり多いのは観光やビジネスといった短期滞在の外国人。その中には、日本の魅力に引き込まれ、「日本をもっと知りたい！」「日本語を勉強したい！」と考える方も多くいます。ご存じの通り、日本のポップカルチャーは世界でもよく知られており、マンガやアニメ、コスプレ、和食など多くの外国人が日本に興味を持っているのではないでしょうか。

もちろん、母国での様々な経済状況などから、日本で教育を受けたい、日本で就職したいと考え日本に来る留学生も年々増えています。

私たち日本語教師は、そんな外国人のために、世界でも難しいといわれている日本語を一から指導していきます。
来日してすぐの留学生はもちろん上手に日本語を話すことはできません。来日前に日本語の勉強をしていたことがある留学生でも、私たち日本人からすれば、やや不自然な日本語を使うこともよくあります。
全く学習したことがない、または少し勉強したことがある、という留学生には、「あいうえお」から授業開始です。学生の頑張りにもよりますが、みるみるうちにいろんなことを吸収していき、数ヵ月後には母国語の通訳なしでも、日常会話が可能になってきます。授業は毎日行われているので、当然、上達していかなければおかしい話ですが、やはり学生の上達ぶりを肌で感じることができますので、楽しくて仕方ありません。

そして、1～2年もすると、日本語で冗談が言えるほどうまくなります。そう、卒業の時期です。学生からの感謝の言葉を期待して指導しているというわけではありません。学生たちが日本語を上手に話せるようになって、自分の目標に向かっていけるお手伝いができればと思って日々指導をしていますが、卒業式の日に、学生たちからかけられる言葉は感謝の言葉ばかり。
「日本語教師をやっててよかった」と思う瞬間です。

その卒業式が徐々に近づいています。まだ進学先が決まっていない学生もいますが、最後まで全力で頑張ってほしいですね。私たち日本語教師も、学生たちが夢の実現へと踏み出す一歩ですので、気を抜くことなく、指導を続けています。願書の書き方指導、書類準備のアドバイスなどなど、大変ですが、やっぱり学生が夢に向かって努力している姿は素晴らしい！

そんな彼らとの時間を振り返りながら、日本語教師って楽しい！と感じています。