令和2年度の日本語教育能力検定試験が去る10月25日(日)に無事実施されました。今年度の試験は感染対策が十分なされた状態で実施されましたが、受検された方は皆さん初めての状況で実際の試験の心配以外にも色々と準備が大変だったことかと思います。合格発表は12/25より順次郵送での通知となります。
いい知らせがたくさん届くよう願っています。
さて、今年度の試験Ⅰの概要を紹介します。
試験Ⅰ
試験形式:大きな変更なし
難易度:例年よりやや難しめ
対策のポイント
試験Ⅰは、「主要項目のうち、基礎項目は優先して出題される」と主催者団体の出題範囲に記載されています。
それを踏まえて、
これから勉強を始める方はまず、試験範囲の赤字の基礎項目内容の定着からまずは取り掛かるといいでしょう。特に、
4.言語と教育 の言語教育法・実技の項目
5.言語一般 の日本語の構造、コミュニケーション能力
の2つの範囲内容は例年、出題数も多く、初学者でも比較的取り掛かりやすい内容です。
試験Ⅰでは広範囲に渡る出題範囲をカバーする必要があるため、ある項目の内容を完璧になるまでテキストを読み込むというよりも、実際の過去問題などで幅広く演習をしておくことが近道と言えるかもしれません。
以下、NYAで作成した検定試験のモデル問題です。
試験Ⅰ-問題1
【 】内に示した観点から5つの選択肢の中で他と異なるもの一つを答える問題です。15問出題されました。
例【テ形の音便化】
1 書く
2 探す
3 噛む
4 しゃべる
5 飛ぶ
※「書く」→「書いて」とテ形にしていくと、2以外はすべて「イ音分・撥音便・促音便」のいずれかになりますね。
答え:2
例【音節数】
1 当選
2 上陸
3 進歩
4 劣化
5 負担
※「上陸」は(ジョウ・リ・ク)で3音節、その他は(トウ・セン)(シン・ポ)など2音節です。
答え:2
試験Ⅰ-問題2
【 】に学習者の間違いの例を示します。選択肢から【 】内と異なる間違い方(誤用の種類)のものを選びます。
例【どちらのほうが多いか比べろう。】
1 明日は早く起きろう。
2 机の配置を変えろう。
3 濡れた服を着替えろう。
4 明日はきっと晴れろう。
※「比べろう」は正しくは「比べよう」、意向形の「~よう」です。順に置き換えていくと「晴れよう」は違いますね。
答え:4
ニューヨークアカデミーの420時間マスターコースは、実践重視講座でありながら検定試験の対策も含んでいます。
説明会では講座内容や日本語教師の資格などご説明します。また、説明会は全て個人対応でオンラインでも実施します。お気軽にご連絡ください。