さて、私にとってもとても楽しみにしている発表会が終わりました。
当校の科目、社会言語学・対照言語学の内容で、各受講生が自分で好きな
テーマを考えて、自分で調べて、その研究発表を行います。
日本語教師を目指しているが、まだまだ人前で話すのが苦手とか、
調査、発表となると、何をどうしていいのかわからない方々もいます。
当校の教育実習系の授業が始まる前に、このような経験をして、
また、たとえ、今の段階ではぜんぜん満足のいく発表ができなかったとしても、
他の受講生さんの発表を見ることで、「私もああなりたい・・・!」という
思いも相当あったようです。
年々受講生の数が増えているので、一人当たりの発表時間が5分~10分なのですが、
ほとんどの受講生が時間オーバーで、熱い発表をしてくれました!
※ヽ(*^▽)ノ※
その内容はと言うと・・・
まずは昼クラスから。(写真は掲載OKの方のみ掲載しております)
・日本語と韓国語は似ている!?
・エスペラント語は共通語になれるか?
・スペイン語のルーツとそのしくみ
・オーストラリア英語について
・日本各地の方言と、我が家のピジン
・体の部位の美化語
・神社について
・シンガポール英語について
・インドネシア語について
・男性語と女性語
・若者言葉について
・アイヌ語について
夜クラスは・・・
・タイ語における外来語表記
・日本の外来語と原語の意味の違い
・ネットのスラング
・スペイン語と日本語は似ている?
・ペルシャ語とアラビア語
・アホバカ分布の再考
・ベトナム語のしくみ
今回の発表で「~さんみたいな『つかみ』いい!」」「~さんのレジュメ読みやすい!」「~さんの発表の構成わかりやすい!」「~さんみたいな発想素敵!」など
互いに盗めるところがとても多かったはずです。
このように、教師だけが学生に教えるというのではなく、学生が互いに
レベルアップしていき、励まし合っていき、自尊心も高まり、
人前でのプレゼン力も上がる、という発表を目指し指導してくださった 團迫先生!
ありがとうございました!
教務主任の勝川です。
私は大学の日本語教育でも、この社会人対象の日本語教師養成講座でも
復習を大切している。本来、学問たるや、学生自らが予習復習当たり前、
という考えもうなづける。
ただ、特に社会人クラスとなると、それが難しい場合もある。
有名な「学習ピラミッド」の絵にあるように、
聞いたこと、学んだこと、身に付けたことを他人に教えるという行為が、
さらに習得度を増し、長期記憶に結びつくと言われている。
よって、授業の開始後5分でいいので、互いに前回の内容を教え合うようなことをする。
教師はその授業に仮に命かけるくらい一生懸命準備し、現場に臨んでも、
学習者も実は、他の授業のこと、さっき受けた授業の内容、
休み時間しっかり脳を休める、悩み事・・・などで頭の切り替えが
うまくいかないことが多い。
1週間前に食べたご飯なんて、よっぽどのイベントじゃない限り、忘れて当たり前。
なので、動画のように簡単に復習できるようなことをすればいい。
また、そのテキスト、ハンドアウト、プリントも、イラスト化などすると、
復習にも効果的なのである。この絵を他人に説明しなさい、という復習になる。
このような授業をしていると、実に内容が濃く難しいことであっても、
習得しやすく、学習意欲もすべての学習者に沸いてくること間違いなし!
・・・という信念で授業をしております*^.^*
新しく何かを学ぶことは、難しくて不安だらけで当たり前です。
ですから、この不安を早く取り除き、楽しく学習できる環境を
作っている当校で、ぜひ一緒に日本語教師目指して、がんばりましょう!
↓ ↓ ↓
「復習の大切さ」
(当校の受講生の様子)
【昼・夜コースの受講生と、モデル学生の留学生】
受講生のみなさん、まだ現場に出ていないのに、
モデル学生からの評判がとてもいい授業をしました!
テキストの内容の読解を通じて、そこに出てくる文型の理解・
定着、さまざまな運用力(生活でこんなことができるようになる
という力)を身につける授業に取り組みました。
受講生さんが必死に準備し、また事務員たちによる環境サポート、
担当講師の熱く優しい指導あっての結果です。
私もとてもうれしいです。
さあ、同じ日に行なわれた修了式です。
1年コース、半年コースそれぞれの期間でがんばった結果が、
みなさんの顔に出ています。
もちろん、就活中の人、日本語教育能力検定試験も受検チャレンジ!
の人もいて、ほっとできない人もいますが、
学校来られなくなってさびしいよ~と言ってくれる人まで、
さまざまでした*^.^*
【夜クラスの受講生+実習担当講師】
さて、感動的な修了式も終え、一息・・・と思いきや、
翌日からは下期、10月クラスの開講です!*^.^*
10月クラスの方々も、またみんな素敵な
メンバーで、毎日私も楽しく授業をしております。
今後、日本語教師をご検討の方がいらっさいましたら、
お気軽に当校の学校説明会などにお越しくださいませ!
最後は当校の事務さんです*^.^* 率先して働いてくれるので大助かり。
日本語教育、留学生支援などの現場も掛け持ちのスタッフなので、
受講生さんからの相談などにもしっかり傾聴の姿勢でサポートしてくれます。
教務主任の勝川です。
当校の就職セミナーの一環として、日本語教育機関への見学ツアーがあります。
8月に行われた日本語学校就職説明会にご参加いただいた
https://www.ny-academy.com/katsukawa-blog/?p=1527
アジア日本語学校様、小郡NILSへの見学ツアーが企画されました。
このたびは、小郡にある日本語学校NILSツアーの報告です。
おかげさまでこちらの2校には、早い時期から、当校の受講生に
就職内定をいただきました。
小郡NILSは同グループということで、この数年、募集が出るたび
毎回当校の修了生が就活チャレンジし、無事就職できています。
まずは、外観です。今回は3人の受講生さんを引率しました♪
(あ、私が寝ています^^;)
西鉄福岡天神から「小郡駅」まで急行で約35分。その後徒15分弱で着きます。
普段、ちょっと喧騒の中で生活している人には非常に心地よい環境だと思います♪
さっそく授業見学に!
NILSの初級クラス講師のリーダー、平尾先生の授業を見学することに。
内容は『みんなの日本語』という、日本語学習者の中では有名なテキストの
8課、「い形容詞、な形容詞」の導入と、会話でした。
無駄な時間がいっさいなく、いわゆるAL(オーディオ・リンガル)法が
メインの進め方。
教師のキュー(指示)がいいので、学生の反応がとてもよかったのが印象的でした。
単語、文レベルのみならず、会話文もしっかり口慣らしで言えるようにも指導して
いました。まだ日本に来たばかりの留学生対象のクラスでは、会話力というよりも、
耳も口もまずは日本語に慣れさせることに力を入れているのがよくわかりました。
また、我々がお邪魔することで、いつもの教室より広い教室で授業をしてくださり、
平尾先生、留学生のみなさんもいつもと勝手が違ってやりにくかったとは思いますが、
お心遣い、ありがとうございました。
授業中なので、写真は控えました*^.^*
その後、教務主任の宮﨑先生による学校案内がありました。
まず案内された非常勤講師の控え室では、当校の修了生さんもいらっしゃり、
プチ同窓会のような気分になり、とてもうれしかったです。
宮﨑先生からは、NILSでの教師の一日を詳しく、またわかりやすく
ご説明いただきました。
私も大阪、群馬、福岡でいわゆる日本語学校で教えておりましたが、
とても懐かしい気分でした。
その後、留学生の憩いの場にも案内していただき、最後までとてもいい雰囲気の中、見学ツアーを終えることができました。
宮﨑先生、NILSのスタッフの皆様、ありがとうございました!*^.^*
このように当校では、日本語教師になってみたい、という気持ちで受講を始めた人に、
授業満足度95%という通常授業、有資格者になるのは当然で、
他に日本語教育機関の見学・授業参加、当校主催の就職セミナー、
検定試験対策講座(全国合格平均20%を軽く越える30~50%)、
就活中の模擬授業指導、
教育実習での様子を動画プレゼント、
心理カウンセラー有資格者の教務主任(私ですが・・・)がいつでも相談に応じ、
現在大学で日本語を教えていて受講留学生から満点の評価を得ている教務主任(私ですが・・・)の授業テクニックを盗める
などが無料で提供される学校です。
当校の学校説明会も月に2回行われています。http://ny-academy.com/seminar/
当校の理想の1クラス8名は既に定員に達しておりますが、クラス増設することになり、
引き続き、受講希望の皆様をお待ちしております。
みなさまのご来校、楽しみにしております♪
教務主任の勝川です。
先日、圧倒的な就職率を誇る当校の、名物イベントとなっております
就職セミナー『日本語学校説明会』の第2弾が行われました。
YMCAの日本語学校さんと、東京にある日本語学校さん。
【福岡YMCA日本語学校様】
イギリスを発祥とする世界的な規模を持つYMCAの日本語学校。
教務主任の松隈先生がお越しくださいました。
勤務場所が天神校舎と七隈校舎の二つがあり、天神校舎は生活者対象の
日本語クラスなので、様々なニーズに応えられる教師が求められるようです。
中でも、看護師・介護士として来日した外国人への日本語授業や、
必要に応じて学生の母語を使っての間接教授法などもあり、
こういうスキルがある人も活躍できそうです!
また、七隈校舎はいわゆる日本語学校スタイルで高等教育機関への日本語
予備教育機関のようです。
よって、こちらでは大学進学希望者の留学生さんへの、
日本留学試験(日本のセンター試験のようなもの)の科目(特に、理数系)も
教えられる先生なら、さらに活躍できるでしょう。
昨年、私自身も企画・運営に加わった、OJAD講習会、笈川先生の公開授業にも
YMCAの先生方が積極的にご参加なさっていたのを覚えています。
そのような環境をお作りになっている松隈先生のお人柄がすばらしいと思いました。
とにかく、学生の話となるとニコニコ笑顔でお話しになる松隈先生が印象的でした。
いつも学生の目線に合わせてお話しになるのが簡単に想像できるような先生でした。
【日本東京国際学院様】
以前、海外(韓国・中国)からの求人募集呼びかけに、現地スタッフが当校に
来てくださったことがありましたが、国内のそれも東京の学校が当校に
来てくださることにとても驚きました。教務主任の関先生です。
学校はこの秋から留学生600人越えとのことで、それでも教室の定員の事情で、
入校希望者を断らざるを得ないほどの優良校です。こんな学校の話を直接
聞けるなんて、当校においてとても幸せな時間でした。
説明会参加者から「関先生のもとで働きたいです!」という声がその場で上がるほど、その飽きさせない話し方、時間ぴったりの構成力とプレゼン力。
東京の学校なので、当校の受講生の就活、就職も少ないとは思ったもの、
一念発起して東京に上京就職だ!と考えるようになった受講生もいて、
本当に刺激になりました。引越し代も出してくださるとのことです♪
私だったらこんな日本語学校作るのにな~、と思っているいくつかのアイデアが
あるんですが、そのいくつかを現実にやっている学校だったので驚きました。
合唱コンクール、課外活動の際には必ずタスクを与える、など。
また定期的に講師たちの研修があり、普段の授業指導案のみならず、
ボイストレーニングをするなど、日本語教師をしながら、
様々なことが人としても大きく成長できる学校なんだと思えました。
説明会後もダッシュで空港に向かわれた、関先生。
大雨の中、ありがとうございました。
当校では、このようなイベントはじめ、受講生さんの夢の実現のお手伝いに
全面サポートいたします。
さあ!当校の日本語教師養成講座もいよいよ10月スタートクラスの開講間近です!
当校学校説明会も、
9月13日(火)19:00~
9月27日(火)19:00~
に行います。どうぞお気軽にいらっしゃってくださいね!*^.^*
教務主任の勝川です。
先日、圧倒的な就職率を誇る当校の名物イベントとなっております、
就職セミナー『日本語学校説明会』が行われました。
まずは7月に行った、「日本語教育の就職説明会」。
当校には様々な受講生さんがいらっしゃっています。
中には、就職活動の経験もない若い方から、別の畑で働いていた方、
ずっと以前に就活をして最近の就活がわからない方・・・。
ですから、20年の日本語教師歴の中で、国内4県、国外4カ国、
対象も元就学生から留学生、ビジネスマン、技能実習生、保育園児、
日本語が趣味の方など、様々な場面で日本語を教えてきた私から、
「日本語学校」への就活を中心に紹介し、 また就活でのテクニックなどを話しました。
そして、8月に2週に渡って、5校の日本語学校が当校に来ていただき、
募集の呼びかけや、学校の紹介などをしてくださいました。
【1校目 久留米ゼミナール様】
ほぼ毎回参加してくださっている名門校。
現在、3名の当校修了生がこちらで日本語教師デビューをして、
うち2人が担任業務まで任されるようになっています。
説明会にいらっしゃったのは、左の教務課長の大和先生と、右の教務主任の菊池先生。
学校での学習者との思い出話から、年間行事、通常授業の様子、使用テキスト、
カリキュラムまで公開してくださり、当校の受講生にはとても刺激になりました。
【2校目 福岡日本語学校様】
JR博多駅すぐのところにある福岡日本語学校、
教務主任の園先生が来てくださいました。
学校の説明のみならず、日本語教師になったきっかけなど
当校受講生のハートに届く話もとてもためになりました。
日本語教師にとって、それまでのビジネス経験などのそれぞれのキャリアが
生かされるという話も、これまで違う畑で働いてきた受講生にとっては、
心強いお言葉もいただきました。
続いて、アジア日本語学院、教務主任の伊藤先生がいらっしゃいました。
体調を壊している中、椅子にも座らず、学校説明のみならず
日本語教育全体の話まで熱く語っていただきました。
また、アジア日本語学院への学校・授業見学ツアーまで企画を
伊藤先生自ら言っていただき、心より感謝申し上げます。
【4校目 福岡国土建設専門学校様】
当校から近いところにあり、当校の「実習」の授業のときに
ほぼ毎回モデル学生を調整してくださっている福岡国土建設専門学校、
教務主任の門司先生が来てくださいました。
長年、福岡で日本語教育の現場にいらっしゃる門司先生のお言葉には
非常に説得力があり、また養成講座受講生の立場に立って、
簡潔にわかりやすく説明してくださいました。
【5校目 NILS(西日本国際言語学院)】
最後に、当校と同グループの日本語学校、小郡市にあるNILSの教務主任、宮崎先生。
とても内容が濃く、もりだくさんで、あっという間に予定時間を過ぎていました。
NILSでは「先生」とは呼ばず、学習者をしっかりと育てることを意識するために
「トレーナー」と呼んでいることも印象的でした。
今期も当校受講生は半数以上が修了と同時に現場に立つ準備しています。
当校は、資格取得学校ではありますが、
資格を取ることが第一の目的ではありません。
資格取得は当然であり、何よりも大切なことは現場に出られる
教授力がつくことです。
日本語教師になってみようという方、ぜひ当校での受講を
自信を持ってお勧めしますよ。
毎回ほぼ全員が現場に立っているのも、このようなイベントに来てくださる
先生方のおかげです。参加校のみなさま、誠にありがとうございました。
さて、海外、韓国での1年の仕事を終えて帰国した先は・・・
出身の大阪ではなく、群馬県でした。
私にとって、海外で生活することはあっても、関東に住むということは、考えたこともなかったので自分自身でも意外な選択でした。
初の関東の暮らしで、やはり驚いたのは、同じ日本だからこそわかる、。基本的に大阪弁の私は、日本語教師養成講座に通っているときに、NHKのアナウンサーの話しを意味がわからなくてもシャドーイングしたり、共通語(一般には標準語とも言う)を話す好きな俳優さんになりきって普段生活をしたりして、東京アクセントを身につけようとがんばりました。その結果、大阪人だとばれることはまずないんですが、いくらアクセントが共通語でも、「使用語彙」も変える必要があり、これはかなり苦労しました。たとえば、椅子を使う際、引いた状態から戻すときに「椅子をなおしてくださいね」と言うと、「あ、しまった、この表現はこっちでは使わないんだ・・・」とか。
ちなみに「なおす」の意味は、多くの辞書には
①正しいもとの状態にもどす「故障・病気をなおす」
②改める「姿勢をなおす」
③別の状態にする「英語を日本語になおす」
という意味が見られます。
たとえば、日本語学習者がかばんから机の上に書き上げた作文を置いている。
それを日本語教師が「リンさん、それなおしてください」と言うと、修正しろなのか、片付けろなのか、ということですね*^.^*
よく関東の人は、西日本の意味がおかしいという人がいるかもですが、辞書には両方の意味があり、関東では「片付ける」という用法を使っていない、という解釈もできる。
私はどちらが正しいか、優位か、というのではなく、「違うんだ」だけの話だと思うようにしている。昔は、方言コンプレックスからか、日本語教師になるには「ら抜き」なども含め、話す場面でも書く場面でも「共通語」を使用しなければと思い込んでいたときもありましたが。群馬での生活は、まずこういった私自身の日本語の再考という意味でもいい経験となりました。
さて、群馬での日本語教育ですが・・・大きな変化があったのは外国人ビジネスマンへのビジネス日本語授業ですね。群馬でも初めはいわゆる日本語学校の非常勤講師として就職したのですが、自分自身のスキルアップのためにチャレンジしてみました。
どのような就職活動をしたと思いますか?^^
だめもとで、タウンページで外国人労働者がいそうな企業を調べ、片っ端から手紙を送りアピールしました。日本語教師の派遣会社じゃないので、マージンも発生しない、大阪、韓国での経験、大学の専攻が経済・・・など。30社ほどに送りました。
すると・・・1社だけですが「ヒット」が来ました!
太陽誘電という地元では有名な企業。CD-Rを開発した会社です。
太陽誘電では以前から「技能研修生(今の技能実習生)」を受け入れていて、特にフィリピンからの研修生がいたようです。そこで、太陽誘電の社員がその研修生たちに「日本人なんだから日本語話せるし、誰でも国語のような授業したら教えられるんじゃないの?」という発想で教えていたようですが、思うように効果が上がらなかったようです。
そこに、偶然にも(いえ、きっと必然!運命!*^.^*)私からの日本語出張授業のちらしを手に取った担当者さんが私に興味を持ってくださり、即面接、即採用。さらに私が行う日本語授業を担当者が見たいということで、見ていただくことになり、そこで私が日本語を教えている様子を見て、大変衝撃を受けたようです。
その後、担当者にも適度に授業に入ってもらうことにしました。なぜなら、日本語教師じゃない日本人は当然、学習者が初級のうちはどのような日本語をどのように習得しているかわかりません。学習者は私との会話ならけっこうできるんですが、良くも悪くも普通の日本人と初級学習者では満足に会話ができないことが多いです。
日本語教師が書き言葉の教科書どおりに発音している一方で、普通の日本人は話し言葉、方言、易しく言おうとしてタメ口を使ったりする。すると、学習者はタメ口を習っていない状態で、よけいに難しい日本語になってしまう・・・などなど。
ですから、まだ初級の学習者と話すときは、現場の担当者も少し私のような話し方をしてくれれば、会話がある程度できるということを知ってもらうために(今「やさしい日本語」というのが少しずつ浸透しつつありますね)。
もちろん、それでは学習者の成長が遅れることもありますから、普通に話してもらうことも大切です。
太陽誘電では時給も、それまでの日本語学校の倍近くいただけるようになり、逆に言うと、必ず結果を出さなければならないというプレッシャーもより強くなりました。これが私にはよりいい道へと進むことになりました。なんとなく、学生次第で学生の伸びが決まる、そのうち上手になる・・・なんて気持ちもそれまでの私はどこかあったような気がします。
私の学生さんの部署での日本人上司があるとき、ふと私にききました。「この学生たちはいつ、電話応対とか、会議で日本語で意見、とかできるんですか?」と。私は正直、何も答えられなかったのを覚えています。デビューした大阪の日本語学校の主任からは、もちろん私がビギナー教師だったので、私のために言ってくれたと思いますが、「このテキストを1日でOページ進めてくださいね。聴解授業ではこのテキストを使って、ここでテープ(今は、CD、PCで流す音声データですね)を流して、学生に答えさせて、答え合わせをしてください」のようなことしか言われませんでした。
つまり、「どのテキストをいつまでにどうやって終わらせるか」だけでした。当時の私は、恥ずかしい限りですが、それで疑問も持ちませんでした。もちろん、いい授業を目指して、あの手この手の授業をしましたが、この何気なく言われた「この学生はいつOOができるようになる?」という発想はなかったので、これではいけない!と思うようになり、私が作るシラバスに、
1週間後 簡単なビジネス自己紹介ができるようになる
2週間後 名刺交換ができるようになる
・
・
6か月後 電話の取次ぎができるようになる
1年後 電話のクレーム対応ができるようになる
など、今では普通の考え方ですが「JFスタンダードのCan-do」のような発想を自分なりに考え、実践するようになりました。すると、学生たちの部署の日本人スタッフも少しは安心してくれましたし、何より、私自身の授業も、達成目標を設けることができて、よりいい授業になっていきました。
このあたりがいわゆる会社経験をせずに日本語教師になった私の弱点だったように思えます。お金をいただくということは必ず結果を出すことです。会社では当然のことです。よって、私が授業する限りはどんな学習者でも必ず結果を出すようになっていきました。
【技能実習生たちと群馬の名産、だるま工場に見学授業】
群馬は、郊外、自然、土地代の安さなどもあり、けっこう外資系の工場などもありました。そこでフランスのタイヤの会社、ミシュランでも日本語教師の募集が出たのを知りました。太陽誘電である程度結果を出した私は、面接もパスし即採用となりました。ここでは1日8時間授業、評判もよくオファーも増え、土日も1日4時間のプライベートレッスンなどもあり、しばらく過去最大の1週間48時間授業という日々もありました。
当然、授業には綿密な準備が必要です。学習者によって・内容によって・やる箇所によっても違いますが、初めて教える項目だとそれが1時間の授業なら、少なくとも倍の2時間、多ければ10時間以上費やすこともあります。なので当時の私の生活は・・・。
さらに出張授業で、時に高速使って1時間半かけて行く工場などもありました。何度、信号待ちで「夢」を見たことか・・・。今、私は自然にサイドブレーキをかける習慣があるんですが、この群馬時代に身に付けたようです・・・。
「今働いているビジネスマンにビジネス日本語を教える」のは、スポンジのように吸収し、すぐ使えるよう会話場面シラバスも時に使ったり、土日は大人の付き合いでよくレジャーに誘われたり、時給も高め、でも普段は家での予習復習に充てる時間はない方々で、必ず結果を出さないと次の更新はないであろうプレッシャーなど、それまでにはない日本語教師生活に新鮮さもあり、スキルを上げることができました。
【ミシュランのフランス人社員と。場所は居酒屋です♪】
この群馬での経験が、のちのインドでのゼロ初級ビジネス日本語クラスでわずか5ヶ月で10名全員の学習者を日本の企業に就職させた経験につながっていくわけで、本当に財産となりました。
残念なのは、のちに4回腰の手術をすることになるので、もっと日本有数の温泉地群馬で温泉めぐりをしておくべきでした・・・*^.^*群馬での約3年間の生活も忘れられないものになりました。
次回は、海外2カ国目のカナダ編です!
今年の新規受講生の方にも、この発表をやってもらう時期となりました。
講師でありながら、実に受講生さんの発想や、研究のアプローチに感心させられるイベントです。
当校の「社会言語学・対照言語学」という科目に関することなら何でもいいということで、テーマ選びから、研究、レジュメ作成、発表など、今の自分にできることを精一杯がんばってくれました。
今回は受講生さんの発表が18もあり、一人あたりの発表時間が5分程度だったのが非常にもったいない内容ばかりでした。
・ポジティブポライトネスと方言使用
・日英仏の意味の捉え方比較
・教師と学習における博多弁の必要性
・日本語の誕生とその軌跡
・宮崎西諸弁とフランス語の共通点
・日本と韓国の諺、慣用句の対比
・ロシア語にチャレンジ!
・都の言葉「京言葉」
・私が感じた韓国と日本の生活、文化の違い
・日本語に聞こえるアラビア語?
・シングリッシュと英語の比較
・世界に渡った外来語としての日本語
・ネーミングと音の関係
・小笠原方言とクレオール
・「行く」と「来る」の違い
・英語におけるネガティブポライトネス
・発音、アクセントの自らの体験と今後の課題
・明日使える沖縄方言
入校して1ヶ月ちょっとの状態で、みなさん素晴らしかったですよ!
もちろん、受講生さんそれぞれこれまでの畑の違いで、得意不得意分野が違います。
ですから、今回の発表で「~さんみたいな読み方いい!」」「~さんのレジュメ詠みやすい!」「~さんの発表の構成わかりやすい!」「~さんみたいな発想素敵!」など互いに盗めるところがとても多かったはずです。
このように、教師だけが学生に教えるというのではなく、学生が互いにレベルアップしていき、励まし合っていき、自尊心も高まり、人前でのプレゼン力も上がる、という指導法。ピアラーニングとも言われ、最近注目されています。受講生のみなさん、現場に出たときは、このような授業もどんどんやっていきましょうね!
久しぶりに、私の現場での日本語授業の投稿です*^.^*
当校の授業日以外の火曜木曜に福岡にある大学で日本語を教えております。
以前、ゼロ初級クラスの初日の授業を公開しました。
日本語ゼロ初級授業初日 ←クリック♪(おかげさまで再生回数も約1万回に)
嬉しいことに多くの方から、中上級クラスの初日授業のご希望があり、今春の新学期に授業撮影しました。
初日のオリエンテーションなので、通常の授業よりも私の発話が多いです。 通常授業では、学習者が日本語を話さないと話せるようにはなりませんから、学習者の発話を多くさせます。
学生による教師への授業アンケートで毎回ほぼ満点(1度だけ全項目満点)、 またコメントも私にとってとても励み、宝物となる内容で、毎回の授業をこちらが楽しむ日々です。もちろん、毎回その授業教案、教具作成などは大変ですが、苦と思ったことはありません。
緑のラインが私への評価です。
学生からの誉め、叱咤激励のコメントこそが一番のモチベーションになります。
今回の内容はビジネス日本語クラスの授業ですが、日本語初級レベルを終えたクラスなら、どのクラスでも可能です。私が使っている日本語は基本的に初級レベルの日本語なので。
初対面なので、いつも以上に緊張します。90分授業なので動画はダイジェストで30分弱にしました。カットしたくない箇所もありますが、長すぎるのも・・・ なので^^;
90分授業を14,5回で終えるコースです。いかに授業への興味を持たせ、やる気を出させ、役に立つかを伝えようと心がけております。
初日の授業はいつも以上に緊張します。昔は初日の授業では互いにカチコチになってしまい・・・などの失敗もありました^^;;
最終日にはいつも日本人ゲスト10人ほど呼んでのビジターセッションを行い、普段の授業も少人数ならいつでも見学、参加可能です。 ご希望の方は、お気軽にお問い合わせくださいませ。
では、こちらで動画を見ることができます。
↓ ↓ ↓
ビジネス日本語授業初日 ←クリック♪
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