教務主任の勝川です。
日本語を教えるといっても、何をどのように教えるかで、
その成果はぜんぜん違ってきます。
私自身、デビューしたころはそんなに力を
入れていなかったのが発音指導です。
その一番の理由は、どのように発音指導すればいいか
わからなかった、というのが恥ずかしいですが本音です。
デビューした大阪の日本語学校では、とにかく
リピートさせることしか私もテクニックがなかったので、
そればかりやっていました。
それで多少は上手になる学習者もいましたが、
残念ながら、まったく上手にならない人もいました。
そして韓国で教えていたとき、ネイティブ日本人と
ほとんど触れ合う機会のない韓国人日本語学習者は
それまでの学習者と比べて、さらに発音が気になりました。
これではダメだと思い、まずは私自身が大阪出身なので、
共通語アクセントを身につけようと、単語・文レベルで
高低アクセントを意識したのを思い出し、
配布プリントなどに高低アクセントを表記し、
その通り読ませることにしました。
これだけでもなかなかの効果がありました。
次に、母音の音の出し方を意識させました。
よく、日本語教師になりたての人、あるいは日本語教師じゃない
日本人が「あ・い・う・え・お」を発音しようとしたら、
ほとんどの人が、「い」を横いっぱいに広げ、
「う」を唇を丸め突き出すように発音しますね。
しかし、実際日本人が日本語で普段話しているときは、
そんな口をするでしょうか?
「い」はそんなに広げませんし、「う」は「い」より
少しだけ狭くしたような形で、普段は決して丸めて突き出すような形は
しませんね。
さらには私自身も日本語教師養成講座に通っていたとき
習ったはずの「日本語の調音」をあまり現場で生かしていませんでした。
韓国の学習者なら、ほとんどの方が「つ」を「ちゅ」のように、
「ざ・ず・ぜ・ぞ」を「じゃ・じゅ・じぇ・じょ」のように、
語中の「か行・さ行・た行・ぱ行」などは「が行・ざ行・だ行・ば行」
のようになってしまう傾向があります。
なので、私の名前「かつかわ」は「かちゅがわ」のようになります。
では、どう指導すれば「ちゅ」を「つ」になるかなど、
それまであまり考えていませんでした。
これもなかなかの効果をあげました。
発音がいいと、表記の正確さにも影響すると言われています。
カナダで日本語を教えていたとき、私の帰国に合わせ、ある学習者が私にプレゼントくれました。
そこに書かれてあるのが、「スーパースター」ではなく、
「スーパスター」・・・*^.^*
実際この学習者は「スーパスター」のように発音していました。
これは私にとってもある意味、宝物で、
部屋でも、いつも目に入るところに飾ってあります。
このような学習者を育てないように、しっかり発音指導しようと
思うようになりました。
その後、OJAD(オンライン日本語アクセント辞典)や、
中国でとても有名でカリスマ教師として大活躍の
笈川幸司先生との出会いなどで、さまざまな発音指導テクニックを
学ばせていただきました。
現在、私が日本語を教えている現場、九州産業大学での
ビジネス日本語会話での自己紹介の授業です。
発音から、姿勢などを指導し、90分授業3回で、
クラス全員に成長が見られました。
授業の様子の動画です。
↓ ↓ ↓
『ビジネス日本語 自己紹介』
当校、養成講座においても、このように実際に現場で役立つ
テクニックなどを伝授いたします。
どうぞお気軽に、学校説明会、授業見学などに
いらしてくださいませ!
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