みなさん 新緑の季節も過ぎ、じきに梅雨の季節ですね。
新しく日本に来てくれた日本語学習者が、まさに新緑とともに育ち、
そこに栄養である雨をたくさん恵まれている季節と思っております。
ただ、はじめウキウキしすぎたばかりに、
ちょっとだれてくる季節かもしれませんね・・・。
日本語教師として、学生たちに「教えなければならないこと」と
自ら育つために「教えてはいけないこと」のメリハリをいつも悩みながらも
がんばっておりますp(^^)g
今日は中上級クラスの様子です。
といっても、内容を少し工夫すれば、初級でもできる授業です。
いわゆる「依頼表現」の習得です
初級文型でも「~てください」から「~ていただけませんか」、
あるいは「消しゴムありますか?」と言って、間接的に依頼を
することなど、様々な表現を習います。
「依頼表現」はとても大事だと思っています。
生活上、特に外国である日本に来たら、困ることだらけですね。
誰にも頼らない自己解決力も、もちろん大切ですが、上手に依頼表現をすることで、
相手とのコミュニケーション力もぐんとあがるきっかけにもなります。
人間関係の構築の一番のきっかけだとも言えるんじゃないでしょうか。
しかし、本当に困ったときに、果たして授業で習った表現を
うまく使いこなしている人はどのくらいいるんでしょうか。
あるいは、日本語母語話者でも、依頼表現が上手ではない人、
ゆえに依頼そのものもあまりしなくなってる人もいるようです。
たとえば、教室の中で「ロールカード」に、
「あなたは今日本語能力試験の2級を受けるか3級を受けるか悩んでいます。
先生に相談してください。問題集も借りてください。」
先生側には
「今、授業と授業の間の休み時間です。学生が日本語能力試験を
何級を受ければいいか相談に来ます。きいてください。
今、日本語能力試験の問題集は他の学生が借りていて、
職員室にはありません。」
のように、ちょっと「交渉」が必要となるようなカードを用意して、
演じさせます。
しかし、大事なことは演じる際に、「本当に今困っている」心境になっているかです。
学生に今まで実際に困った場面をきいて、それでロールカードを作るなども
実に効果的な手法だと言われていますが、未経験の場面でも、
やっておく必要がある場面もあります。
実際の授業内容です。
はじめのほうは、学生に困った経験を聞いて参考にしたものや、
今後起こりうるであろう困った場面でのロールカードで、
丁寧な依頼表現を使い、交渉している様子ですが、
そのような表現を教室で練習しても、
動画後半の「貿易ゲーム」という「アサーティブコミュニケーション養成ゲーム」を
やったら、ほとんどの人が、せっかく習った丁寧な依頼表現がぶっ飛んでしまい、
お互い笑顔でウィンウィンになるような丁寧な依頼表現がほとんど見られません。
アンケートではみんな「楽しかった」と書いてはくれますが、
ただ楽しいだけではダメです。でも、「楽しい」授業だからこそ、
難しいことも習得していくと思っています。
こういう経験を教室でして、このフィードバックを行うことで、
少しずつ本当に困ったときに使える表現が身についていくと思います。
これが、外国語教育ではなく、第二言語習得の授業ですから。
ちなみにこの貿易ゲームでは、将来会社でやってみたいこと、
向いていること、いろんな経済用語も体験を通して学べますよ^^¥
こちらで授業を見ることができます。
↓ ↓ ↓
gk-phoPAEv8
どうぞご覧いただき、コメントいただけるとうれしいです(^人^)