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2017年1月16日

初級クラスの漢字指導

こんにちは。日本語教師の十島です。
私は今、初級クラスを担当し、メインテキストの「みんなの日本語」を教えています。
みんなの日本語の1課、2課…と各課が終わるごとに確認テストを行っていますが、漢字の点数が他と比べると悪いんです。語彙や文法がほぼ満点なのに、漢字だけが得点できない。
どんな勉強をしているのか、点数が取れなかった学生を呼んで確認してみると、「勉強の仕方がわからない」という学生が数名いました。さらに突っ込んで話を聞いてみると、ただ見るだけだったり、数回(といっても2~3回)書くだけだったりと、やはりきちんと勉強できているとは全く言えない状況でした。
私たち日本人でさえ、小学生の頃は何度も何度も書いて覚えましたよね?外国人留学生(特に非漢字圏の学生)にとって、漢字は何かの記号のようにしか見えないはずです。漢字の仕組みや「へん」や「つくり」などの組み合わせなどで楽しく学ぶことができても、やはり漢字を習得するには何度も書いて慣れていくしかありません。
また、一つの字で複数の読みがある漢字もありますので、熟語にしたり、日常使う言葉で教えたり、学生が分かりやすい方法で教えていく必要がありますが、学生の中には漢字を書くだけで、読み方を一緒に練習していない学生も見られます。
日本で生活をしていく以上、漢字は避けて通れません。慣れない漢字を覚えるのはたいへんなことですが、専用の練習プリントで宿題を出し、再テストをして確認するなどして、最初から漢字でつまずいてしまわないよう努めています。

日本語を勉強するまで漢字に触れることがなかった学生に対して、勉強の仕方や覚え方をどのように指導していくのか、もっと勉強しなければなりません。漢字はどんどん難しくなりますし、数も増えていきますので、学生たちが苦手意識を持たずに、また漢字を楽しいと思えるような指導を心がけていきたいと思います。

(写真提供:ペイレスイメージズ)